紙印刷とは違う、メタルプリントを試してみた感想
メタルプリントの感想を書いていきます
個人的な話で恐縮なのですが、最近、撮った作品のアウトプットを重点的に取り組んでいます。
SNSでの投稿以外でも、国内外のサーキュレーション(審査)サイトに応募してみたり、プリントをやってみたり、いろいろ取り組んでいます。
そんな中、偶然Twitterでその存在を知った、パイオテック株式会社のメタルプリントという印刷方法を試してみたので、感想など書いてみます。
メタルプリントとは?
メタルプリントは、特殊素材のメタルプレートである「ChromaLuxe」に昇華転写して印刷するもので、「写真印画紙の3倍以上の品質耐久性」と「65年の品質保持認定」を誇ります。
メタルにプリントするため、メタリック感によって画像が限定される印象を与えるかもしれませんが、白ベースのメタルではフルカラー写真を再現し、映像/テレビの静止画のような光彩と立体感を醸し出します。
プリントの特徴としては、
「再現性」に優れた鮮明な画像でかつ「高い耐久性」があり、
さらに14層のコーティング層で、写真印画紙/フォトペーパーとは異なる「発色・光沢感」と独特の奥行きのある立体感や色味を与えます。
なお、屋内使用で半永久的に色褪せがなく、摩擦・火・薬品への耐性も強いです。
お手入れも簡単で、乾拭き・水拭きはもちろんガラスクリーナーも使用出来、衛生上の問題にも配慮できます。
また額装がいらず、アルミの質感がある上にシンプルかつ堅牢な仕上がりを実現し、どんなインテリアにもマッチします。
メタルプリント公式HPより抜粋
自分としてもHPを見る前は、メタルプリントって名前からアルミっぽい板に印刷するのかな?
くらいの漠然としたイメージしかありませんでした。
また、写真店とかもプリントしかしたことないので、金属にプリントするって大丈夫なのかな?
という疑問もありました。
結局、試してみなきゃわからない!
ちょうど、1x.comで認定を受けた作品があったので、プリントして手元に残したいなと思い、データ入稿してみました。
【選べるサイズとパネルの種類】
・サイズ(全16種)
長方形:5×7インチ(127×178mm) ~ 40×60インチ(1016×1524mm)
正方形:6×6インチ(152×152mm) ~ 27.56×27.56インチ(700×700mm)・フォトパネル(全3種)
ホワイトグロス/ ホワイトマット/ クリアグロス
HPによると、プリントの大きさは細かく設定できる感じで、下地のフォトパネルも色や質感が違うようです。
メタルという名前ですが、ホワイトがベースのパネルもあるので、意外と写真を選ばずに使えそうです。
(クリアグロスが、皆さんが想像するであろう、メタル色のベースでした。)
今回、自分が試してみたのが、5×7インチ ホワイトグロスです。
メタルプリントの良かったところ
注文してから間もなくして、初めてのメタルプリントが届きました。
まず、プリントされた写真を見て思ったのが、色再現がちゃんと出来ていることに驚きました。
というのも、自分は以前、写真店でプリントした仕上がりが現像用のPCディスプレイと全く違うなと思う経験をしたことがあったためです。
現在はディスプレイをBenQのPD Seriesという、カラーキャリブレーションがしっかり出来ているディスプレイを使っています。
写真を現像するにあたり、色再現にこだわっていきたいなと思ったからです。
そうした点で、メタルプリントはきちんと色再現が出来るんだろうか?と不安もあったのですが、仕上がりを見てみて、正直言って文句なしの色再現がなされていました。
PCとプリントを見比べたりもしたのですが、これにはかなりびっくりしました。
ちなみに、プリントした写真は見た通り夕暮れ時の写真なのですが、夕日が入り込んでいて白とびスレスレのデータでした。
一般的なプリントではCMYKのインクが使われるのですが、この場合、写真の白トビ部分の様な一番明るい白は、インクを使わないという手法が使われるそうです。
(インクだけではまっ白を作れないので、印刷する台紙の白色で表現するということ。)
部分的に下地が見える様な仕上がりは不自然になるんじゃないかと思ったので、現像時にトーンカーブの一番明るい出力部分にイエローをほんの僅か載せていました。
それでも実物を見るまで心配していたのですが、ハイライト部分などに不自然な繋がりもなく、問題ありませんでした。
長々と書きましたが、まとめると、メタルプリントの色再現性の良さは満足いくものでした。
メタルプリントの外観、質感など
背面から見ると、メタルらしさが見えますね。
今回プリントしたものには自立用の脚も付いていました。
用途で脚のあるなしなど選択可能ですが、脚ありは机などにすぐ飾れるのがいい感じです。
また、少し触っただけでも、軽いながらに剛性もある感じで、曲がったりもせず耐久性がありそうだと思いました。
紙プリントだと丁寧に扱わないと折れ曲がったりして怖いのですが、メタルプリントはその点、安心感があります。
ちなみに、メタルプリントの貸し出しサービスがあるみたいです。
なかなか質感は実際の目で確かめないとわかりずらいと思いますので、気になっている方はプリント前に利用するのも良さそうです。
メタルプリントが活躍しそうなシチュエーション
まず、前述したとおり色再現に優れていることが確認出来たので、作品を展示する際に使えそうだと思いました。
大きなサイズもあるので、最近の高画素機カメラとかの性能も十分に活かせそうだなと思います。
あと、結婚式とか子供の誕生とか、記念日なんかで作るのもいいんじゃないかと思いました。
そういう時の写真って長く保存すると思うので、色あせや湿度による収縮がなくて耐久性があるメタルプリントは選択肢として良さそうです。
インテリアとして気に入った作品を部屋に飾ったり入れ替えたりするのも、紙プリントより手軽に出来そうですし、楽しそうです。
使用の際の注意点
色再現が良いので、個人的には演色性が良い環境で使いたいなと思いました。
白熱灯下なんかはムーディーでいいですが、写真を見る環境としては微妙かなと。
あと、今回ホワイトグロスを試してみて思ったのですが、素材的に反射特性があるんですよね。
なので、鑑賞位置となる場所が角度的に照明の光源などが、メタルプリント上で表面反射しにくい角度などでセッティングをした方が良さそうです。
以上、メタルプリントを試してみた感想になります。
個人的にすごく気に入ったので、いろんな人におすすめしたいなと思いました。
また近いうちに大き目のサイズでプリントしてみたいなと思っています。
メタルプリントの公式リンクを置いておきます。いろいろと詳しい情報が載っています。
興味ある方の参考になったら幸いです。
それでは!