α7R Vを3年使った作例レビュー|α7R VI発表の今、中古で買う価値を徹底検証
α7R Vはもう型落ち?α7R VI発表の今、中古で買う価値を徹底検証
α7RVIが発表されて、「α7RVから劇的に進化したんだろうか?」と疑問に思った人は少なくないと思います。
ただ、実際にα7RVを使い続けている立場から言うと、まだ持っていない人たちに対しては、「型落ちになったからこそ、今が買いどきですよ!」という感覚があります。新品50万円近かったボディが、中古で30万円台前半まで落ちてきている。この価格になって初めて「現実的な選択肢」になった人も多いのではないでしょうか。自分はもともと中古カメラ派で新品カメラを買うことはコスト面でほとんどないのですが、α7RVは珍しく新品で購入したカメラでありました。新しいカメラを新品で買って使い倒すのも良い投資の仕方だと実際思います。あとは財布との相談ですw
この記事では、α7RVIとのスペック差を比較しながら、中古α7RVを選ぶ理由があるのかどうかを書いていきます。
α7R V 主要スペック一覧
まず基本スペックを整理しておきます。
| 項目 | α7R V(ILCE-7RM5) |
|---|---|
| 有効画素数 | 約6,100万画素 |
| センサー方式 | 35mmフルサイズ 裏面照射型 Exmor R CMOSセンサー |
| 画像処理エンジン | BIONZ XR |
| 連写速度 | 最高約10コマ/秒(電子シャッター) |
| ISO感度 | 100〜32000(拡張:50〜102400) |
| AF | AIプロセッシングユニット搭載・リアルタイムトラッキング |
| 動画 | 8K 25p、4K 60p対応 |
| EVF | 944万ドット OLED |
| 手ブレ補正 | 8.0段(ボディ内) |
| バッテリー | NP-FZ100 |
| 発売日 | 2022年11月25日 |
| 新品価格(発売当初) | 約50万円前後 |
| 中古価格目安(2025年現在) | 30万円台前半 |
6,100万画素という数字はやはり別格で、A2やA1サイズへの大判プリントでも余裕があります。使っていて「画素数が足りない」と感じたことは一度もありません。
α7R VI との比較——正直に書きます
α7R VIが発表されて、スペックシートを並べたとき、正直「差はあるな」と思いました(当たり前)。比較表にしてそのまま出します。
| 項目 | α7R V | α7R VI |
|---|---|---|
| 画素数 | 約6,100万画素 | 約6,680万画素 |
| センサー方式 | 裏面照射型 Exmor R | 積層型 Exmor RS |
| 連写速度 | 最高約10コマ/秒 | 最高約30コマ/秒 |
| 動画 | 8K 25p / 4K 60p | 8K 30p / 4K 120p |
| 中古・新品価格目安 | 中古 30万円台前半 | 新品 74万円前後 |
センサーが積層型になったのは、α7R VIの一番大きな進化です。積層型になると読み出し速度が上がって、連写性能や動画品質に直接影響してきます。α7R Vの10コマ/秒に対して、α7R VIは30コマ/秒。スポーツや動き物を撮るカメラマンなら、この差は無視できないと思います。
動画の機能もかなり強化されています。昔あったSシリーズってRと統合されたんですかね?よくわかんないですが。4K120Pが撮れるとかすごいですね・・・
ただ、価格差が約40万円あります。この40万円をどう見るか、というのが判断のポイントになってきます。
3年間実際に使ってみて——α7RVの素直な感想
AFは「やりすぎかな」と思うくらい優秀
AIプロセッシングユニットが搭載されてから、ソニーのAFは別物になった印象があります。リアルタイムトラッキングをオンにして人物を撮り始めると、ほとんど外さない。ポートレートで目にピンが来ない、ということがほぼなくなりました。
自分の場合、ポートレートやスナップがメインなので、連写30コマ/秒の恩恵はそこまで必要ないんですよね。10コマ/秒あれば、歩いてくる人物を抑えるのに困ったことはありません。
手ブレ補正8.0段の安心感
8.0段の手ブレ補正は、使い始めてから地味に便利さを実感しています。薄暗い場所でも、シャッタースピードを落として撮れる余裕があるし、ISOを上げずに済むという選択肢が増えるのは、6,100万画素機としては重要です。やはり出来るだけ低いISOで素材を撮りたいですし、高画素になるほど手ブレが目立ちやすいので。
室内の自然光だけで撮りたい場面では、ずいぶん助けてもらいました。具体的には仕事で民泊物件の撮影とかで助かりました。三脚使わなくて済みました。
944万ドットのEVF——これは正直すごい
944万ドットのOLEDファインダーは、一度使うと戻れない感覚があります。ファインダーを覗いたときの解像感が格段に上がっていて、ピントの確認が肉眼に近い感覚でできます。特にマニュアルフォーカスのオールドレンズを使うときに、この差が出ます。自分はじめとする一眼レフカメラ世代のおじさん達には、かなり良いポイントかと。
なかなか数字だけ見てもピンとこないんですが、実際にファインダーを覗いた瞬間に「全然違う!!」となります。
ポートレート撮影での実感
ポートレートに使ってみると、6,100万画素の恩恵が特に出ます。後処理でトリミングしても十分な解像感が残るので、「構図を少し詰めたい」という場面でも劣化が気になりません。あとは気軽にAPS-C相当の画角にしてくれる1.5倍モードとか、元の画素がしっかりしてるからこそ割と気軽に使えます。
リアルタイムトラッキングのAFは、屋外でも室内でも安定していて、動き回るモデルさんを追いかけるのに困ることがほとんどありませんでした。瞳認識の食いつきもよくて、ファインダーを覗いている間は「AFを信頼する」という感覚で撮れます。
ただし、高速で動く被写体——ダンスや激しい動きの撮影になると、10コマ/秒の限界を感じる場面はこういうところなのかな?と思うことはありました。α7R VIの30コマ/秒と比べると、決定的な一瞬を逃しやすいのは正直なところです。そういった撮影を中心にするなら、素直にα7R VIかα9系を検討した方がいいと思います。
ポートレートやスタジオ撮影であれば、α7R5で十分すぎる性能で不満を感じることはないと思います。
ポートレート以外の作例——6,100万画素の解像力を別の場面でも
α7RVの真骨頂は、ポートレートに限らず「解像力が問われる被写体全般」にあります。風景や建築物を撮ったとき、6,100万画素の情報量がどれだけ仕事をしてくれるかは、実際に撮ってみないと実感しにくい部分です。
遠景の木々の枝先、建物のテクスチャ、空のグラデーション——こういった細部の情報が丸ごと残っているので、後からトリミングして構図を作り直すことも全然できます。「撮影時点ではちょっと引きすぎたな」というカットが、現像段階で救われることも多い。
6,100万画素で風景を撮ると、等倍で見たときの情報量に少し驚きます。普段スマホで撮り慣れていると、「こんなに細かく写ってたんだ」という感覚がある。もちろん全部の場面で必要かというとそうでもないのですが、後からプリントしたくなったときや、細部をトリミングしたいときに、余裕のある画素数が助かる場面はたしかにあります。
絞り込んで撮った写真の隅々までのシャープさは、高画素機ならではの気持ちよさがあります。F8まで絞ると回折の影響が出始めるカメラもありますが、α7R Vでは6,100万画素の情報量と解像感のバランスが取れていて、実際に使っていて不満を感じた場面はほとんどありません。
ISO200まで上げてもノイズはほぼ気になりません。α7R VIのBIONZ XR2と比べると高感度耐性では見劣りしますが、風景撮影で使う常用ISO域(100〜800程度)であれば、α7R Vで困ることはまずないと思います。
中古で買う場合の注意点
中古で買うときに気になるのは、シャッター回数と外観のコンディションです。α7RVのシャッター耐久は50万回とされているので、中古でも余裕があることが多いですが、一応確認しておく価値はあります。
Aランク・ABランク程度のものが30万円台前半で流通しています。マップカメラや中古カメラドットコムで探すと、比較的状態のいいものが見つかりやすい印象があります。
保証付きで買えるなら、多少割高でもそちらを選ぶのが無難です。特に高画素機は、センサーのコンディションが画質に直結するので。
こんな人に向いている・向いていない
α7R V(中古)が向いている人
- ポートレート・風景・スタジオ撮影がメインで、高画素の恩恵を使いたい人
- 予算30〜35万円でフルサイズ高画素機を入手したい人
- 動き物より「止まった被写体」を丁寧に撮りたい人
- オールドレンズやMFレンズを使いたい人(EVFが優秀)
α7R V(中古)が向いていない人
- スポーツ・ダンス・野鳥など高速連写が必要な人(30コマ/秒のα7R VIへ)
- 4K 120p以上の動画をメインで使いたい人
- 将来の下取り価値も含めて考えたい人(最新機の方が有利)
中古で買うなら一緒に揃えたいSDカード・CFexpressカード
α7R Vを中古で手に入れたとき、見落としがちなのがメモリーカードです。正直、カード選びを甘く見ると後悔することになります。自分は実際にそれで痛い目を見ています。
仕事の撮影で古いSDカードを使っていたとき、撮影後にデータを確認したら記録が残っていませんでした。カード自体は認識されていたんですが、書き込みが完了していなかったようで。青ざめましたね、あれは。後日クライアントに頭を下げて再撮影対応になりました。それ以来、メモリーカードは絶対にケチらないと決めています。
α7R Vで特に気をつけたいのは書き込み速度の問題です。6,100万画素のRAWファイルは1枚あたり約60〜80MB。これを10コマ/秒で連写すると、あっという間にバッファが埋まります。書き込み速度が遅いカードを使っていると、「バッファフル待ち」の時間が発生して、その間シャッターが切れない。決定的な瞬間を逃す原因になります。
加えて2025年後半から、AI関連の需要急増によってNANDフラッシュメモリの供給が逼迫しています。高性能なカードを中心に価格が上がり続けており、「あとで買えばいい」と思っているうちに値段が上がっていた、という話を周りでも聞きます。α7R Vの本体を安く買えた分、カードはちゃんとしたものを選んでおく価値があります。
α7R V のカードスロット仕様
| スロット | 対応規格 | 推奨用途 |
|---|---|---|
| スロット1 | CFexpress Type A / SD UHS-II | メイン記録(連写・RAW) |
| スロット2 | SD UHS-II | バックアップ・JPEG同時記録 |
スロット1はCFexpress Type Aが使える点がα7R Vの大きな強みです。CFexpress Type Aは書き込み速度が圧倒的で、バッファ回復が段違いに早い。本体を中古で抑えられた分、スロット1にはCFexpress Type Aを入れるのが理想だと思っています。
おすすめ① CFexpress Type A|Sony CEA-G80T
ソニー純正のCFexpress Type Aカード。α7R Vとの相性は当然最高で、読み取り最大800MB/s・書き込み最大700MB/sという速度は体感でも違いがわかります。連写時のバッファ詰まりがほぼ気にならなくなります。80GBと160GBがありますが、6,100万画素RAWをメインで撮るなら160GBでも余裕がなくなる日が来ます。最初から大容量を選んだほうが後悔が少ない。
おすすめ② SD UHS-II|Sony SF-M TOUGH シリーズ
「CFexpress Type Aはちょっと予算的に」という場合の選択肢。ソニーのTOUGHシリーズはUHS-IIの中でも書き込み速度が高く、物理的な耐久性(折れない・防水)も仕事撮影では安心感があります。スロット2のバックアップ用としても定番です。UHS-Iの安いカードは絶対に避けること。バッファ詰まりが頻発して、使い物になりません。
おすすめ③ コスパ重視ならProGrade Digital V90
ソニー純正より価格を抑えたい場合の選択肢として、ProGrade DigitalのV90規格SDカードも信頼できます。V90はUHS-IIの中でも最高規格(書き込み最低保証90MB/s)で、プロの現場でも使われているブランドです。純正より手頃な価格帯で、スロット2のバックアップ用としてコスパ良く揃えられます。
繰り返しになりますが、メモリーカードだけはケチらないでください。本体を中古で安く抑えた分、ここに予算を回す価値は十分にあります。
まとめ——型落ちの今が、現実的に一番おすすめかもしれない
α7R VIが発表されたことで、α7R Vの「型落ち感」は否定できません。センサー方式・連写速度・動画スペック、どれもα7R VIが上です。
ただ、価格差が約40万円あります。新品74万円のα7R VIを買えるかどうか、というのは現実的な話で、「スペックは少し劣るけど6,100万画素の高画素機が30万円台で手に入る」というのは、別の意味で価値があると思っています。
ポートレートや風景をじっくり撮る用途であれば、α7R Vは今でも第一線で使えます。自分はしばらくこれで撮り続けるつもりです。というか、これで十分すぎると感じているところが正直なところで(笑)。
中古価格がこなれてきた今のタイミングで、一度検討してみてはいかがでしょうか。
