GFX50Rでポートレート撮影をしてみて思ったこと。

カメラレビュー

GFX50Rをポートレート撮影、実際どうなの?

GFXを使う前に気になってたことといえば、ポートレート撮影に向いているかどうかでした。

富士フィルムのカメラだし向いてないわけないだろうと怒られそうですが、下記の事が気になってました。

  • ポートレートで5140万画素も必要なの?
  • 中判とフルサイズとで、撮れる写真に明確な差が出るの?

同じ様な疑問を持ってる方の参考に少しでもなれば、幸いです。

ポートレートでの5140万画素は必要か?

使ってみてのメリットとデメリットが感じられたので、あげてみます。

【5140万画素によるメリット】

  • 被写体が小さく映っても解像感を確保出来、トリミング耐性もある
  • 肌のレタッチがやりやすい。
  • 後編集で解像感を下げることは出来るが、逆は難しい。

5140万画素あれば、風景と被写体を絡めた写真でも、被写体の解像感を十分確保。
写真を大きくプリントしたり、後からトリミングする用途にも役立ちます。

写真全体の3分の1に切り取ったとしても、1700万画素あるのはスゴイ。
皆さんご存じのイルコ氏が昔使ってた1DXとほぼ同じ画素数です。

肌のレタッチも、情報量が多いので結果的にやり易かったです。
解像感を下げるレタッチも出来ますし、素材が低解像度だと出来ないこともたくさんあるので、メリットを感じました。

ちなみに、自分は普段α7RⅢを使っていますので、画素数はそこまで大差ありません。
2000万、3000万画素のカメラを使ってる方はより、これらのメリットが感じられるんじゃないかと思います。

【5140万画素によるデメリット】

  • 画像の容量が大きい
  • 手振れに対してシビア

画像データ容量は非常に大きく、RAWで100Mとか余裕であります。
FINEのJpegで10Mくらいです。
これだけ大容量になると、HDDを圧迫するのはもちろん、PhotoshopなどでもPCのパワーが弱いと、動作も低速になる感じです。

また、手振れに対してシビアな印象です。
ボディ内に手振れ補正がついていないので注意して撮る必要があります。
フルサイズ換算の50mmで、シャッタースピード80分の1とかでも微ブレがあるとやや目立ちました。

レンジファインダースタイルなので手持ちで気軽に撮れると思っていましたが、しっかり構えて撮らなきゃいけないなという印象です。

以上のメリットとデメリットを加味して、ポートレートで5140万画素必要かどうかを考えてみますと、
解像感については十分すぎるほどあるので、用途にもよるのかなという印象です。
大きくプリントして展示する事がよくある人には、良いと思います。

中判とフルサイズとで、撮れる写真に明確な差が出るのか

これは、特定のシーンで感じる事があります。

例えば、この記事には3枚の写真が添付してありますが、すべてGFXで撮ったもので、ほぼ撮って出し状態です。

1枚目なんかは肌のシャドウ部が適度な露出ですが、水面に写る夕日の光にも情報が残ってます。
周囲は野原で、レフで影を起こしたりもしていません。

3枚目も空が明るいですが、白つぶれも黒つぶれもなく、雲に情報が残る形で収まりました。
また、65mm F1.4の開放で撮ったのですが、立体感やボケ感なんかは中判らしいと思いました。

正直、フルサイズのα7RⅢも使ってるので、明らかに違う場面はなかなか無いのですが、表現に余裕がありますし、
あるかないかで言えば違いは感じました。
APS-Cなどを普段使う人が中判を使うとより顕著に感じると思います。

結論:GFXはとてもいいカメラだが、ポートレートにそこまで必要かは要検討

です。

GFXは間違いなくスゴイカメラですが、とはいえ、最近のフルサイズも性能がいいですし、十分すぎる性能があります。
最終的には自分の撮影用途を考えて、お財布と相談しながら選ぶのがいいのかもしれません。